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活動報告

コラム「会員寄稿」

全日本鍼灸学会 北海道大会参加報告

6月10、11,12日の三日間、第65回全日本鍼灸学会学術大会が、北海道札幌市で開催された。筆者は、10日(金)の夕方、ANA羽田経由で札幌入りしたが、小松市も東京都も蒸し暑く夕方になっても気温は30°近くであったのとは反対に、新千歳空港はジャケットを着ていても寒さを感ずるほどであった。

 今回の大会のテーマは、「これからの日本の医療を担う鍼灸  鍼灸治療と医療連携」であった。今大会で、筆者が是非とも聞きたかったのは、開業鍼灸師と外科医との連携した診療を紹介したパネルディスカッション1である。パネリストは、鍼灸師の佐藤雅美氏、脳神経外科医の井須豊彦氏、循環器外科医の佐藤勝彦氏。

 佐藤雅美先生の行っている鍼灸のお話は、数年前に東京で行われた日本臨床鍼灸懇話会学術大会で一度拝聴している。佐藤雅美先生のところでは脊柱疾患を専門としており、殆どの症例でMRI撮影を行い症状と画像とを交えて鍼灸治療の適応・予後の判断を行っている。患者さんのおっしゃる前医の診断を決して鵜呑みにせず、改めて自分の眼で読影を行い、指導を受けている外科医のアドバイスを受け判断しているそうだ。更に今回の大会では、循環器外科のドクターとも連携し、患者さんの心筋梗塞や心不全を未然に防いでいるとのことだった。

佐藤雅美  

 11日(土)の午後に参加した北海道医療大学北方系生態観察園観察は、北海道ならではの企画であり、大変興味深かった。担当の堀田 清先生の案内で、生薬・野生動物を見て回った。笹の原野だった大学の裏山を整備した観察園には、本土では見るのが難しい、オタネニンジン(朝鮮人参)や、トチバニンジン、ダイオウ、カンゾウが生えていた。北陸でも眼にするミズバショウ・ウドの大きさには驚かされた。途中には、アカゲラの姿も眼にすることができた。北海道の豊かさを実感した講座であった。

 北海道医療大学     薬草園

 

余談であるが、今回の札幌大会では、ちょうど「YOSAKOIソーラン祭り」の開催と重なり、ちょっとした観光気分を味わえた。現地で食べるラーメン・ジンギスカン・生ビールはとても美味しかった。今度は冬の札幌へ行ってみたいところだ。

                     報 告:石川県鍼灸マッサージ師会会員 山村美樹 金はり院 院長

  長.jpg                   小松市今江町7丁目552番地 0761-21-8409